自分を取り戻す

読み終えたあと、紙が一枚あればすぐに試せます

夜の使い、イツキです。

先日、LINEでたくさんの姫様から一文字を届けていただきました。

その中で一番多かったのが、「自分の人生を、どう立て直すか」でした。

恋のご相談を受けることの多い場所で、この結果が出たこと。
私はそこに、大事なものが隠れていると思っています。

今日は、そのことを書きます。

少し長くなりますが、途中に実際に手を動かしていただくところがあります。
そこだけでも持ち帰っていただけたら、書いた意味があります。

分からない時間は、空白のままでいられない

人は、相手の気持ちが分からないまま時間が過ぎると、その空白を放っておけません。

必ず、何かで埋めようとします。

そして埋めるとき、人が手に取るのは、なぜかいつも自分を責める側の言葉です。

あの時、連絡しすぎたからだろうか。

重い女だと思われたのかもしれない。

そもそも、自分に魅力がないのかもしれない。

不思議なもので、「相手が忙しかっただけかもしれない」という軽い言葉は、なかなか採用されません。

自分を責める言葉のほうが、するりと入ってくる。

なぜだと思われますか。

そのほうが、納得がいくからです。

相手の事情は、こちらからは見えません。見えないものを理由にしても、心は落ち着かない。

でも「自分が悪かった」なら、理由が自分の中で完結します。分からない状態でいるより、苦しくても答えがあるほうが、人は楽なのです。

自分を責める言葉は、心の弱さから出てくるのではありません。
分からないことに耐えられない心が、急いで作った仮の答えです。

その判定は、恋のことだけでは終わらない

ここが、今日いちばんお伝えしたいところです。

一度作られた仮の答えは、その相手のところに留まってくれません。

自分は重い。

自分は選ばれない。

自分には魅力がない。

こうした言葉は、いつの間にか自分そのものへの判定になっていきます。

そして判定になった瞬間、それは恋の外に出ていきます。

仕事で意見を言おうとした時。

誘いを受けるかどうか迷った時。

これからのことを考えようとした時。

同じ声が、ついて回るようになります。

「自分の人生を立て直したい」と感じている方の中には、この段階まで来ている方が少なくありません。

立て直しが必要なのは人生そのものではなく、いつの間にか自分に貼られた判定のほうです。

だから、始める場所はここでいい。
大きく何かを変える必要はありません。

事実と、足した言葉を分ける

ここから、実際に手を動かしていただきます。

紙を一枚、用意してください。スマホのメモでも構いません。

真ん中に線を引いて、二つに分けます。

左に「実際に起きたこと」。右に「そこに自分が足した言葉」。

左に書けるのは、目で見たこと、耳で聞いたことだけです。

たとえば、こうなります。

実際に起きたこと そこに自分が足した言葉
三日、返信が来ていない 私に飽きたのだと思う
会う約束が延期になった 優先順位が下がった。私は後回しの存在
話しかけたら、短い返事だった うっとうしいと思われている

右側が薄いのは、まだ確かめられていないからです。

書いてみると、多くの方が同じところで手が止まります。

左の欄が、思っていたよりずっと短いのです。

三日返信が来ていない。それは事実です。

けれど「飽きた」は、どこにも書かれていませんでした。誰も言っていません。

それは空白を埋めるために、自分で作った言葉です。

この作業のいいところは、気持ちを否定しなくていいことです。
「そんなふうに思ってはいけない」と言われても、思ってしまうものは止まりません。
でも、事実と足した言葉を分けるだけなら、誰にでもできます。

そして分けた瞬間に、右側の言葉から力が抜けます。

消える、とまでは言いません。

ただ、「これは確定した事実ではなく、私が置いた言葉だった」と分かるだけで、その言葉に従わなくてよくなります。

もし今、心が重いことがあるなら、今夜のうちにひとつだけやってみてください。

一件で構いません。

それでも、切り分けられないものが残る

正直に書きます。

この作業をしても、すべては片づきません。

左と右に分けたあと、必ずこういうものが残ります。

彼は、あの時どういうつもりだったのか。

今、私のことをどう思っているのか。

戻る気があるのか、ないのか。

これらは、右に置いた思い込みではありません。かといって左に書ける事実でもない。

相手の中にしかなくて、こちらからはどうしても見えない部分です。

そして厄介なことに、この見えない部分こそが、次の「自分を責める言葉」の材料になっていきます。

空白がある限り、心はまた埋めようとするからです。

だから、ここから先は一人では終われません。

自分の内側をどれだけ整理しても、相手の中にあるものは出てこないのです。

相手の本音は、相手のために知るのではない

私は、たくさんの姫様を視てきました。

流れが変わっていった方には、共通していることがあります。

特別な才能があったわけでも、強い意志があったわけでもありません。

相手の顔色を伺うのをやめて、自分の感覚の側に戻った。

それだけです。

そして、戻るきっかけになっていたのは、多くの場合、相手が何を思っていたのかが一つ分かったことでした。

彼の本音を知ることは、彼のためではありません。
自分を責める理由をひとつ減らして、自分の側に戻るためのものです。

分からないまま推測を続けている間は、どこにも進めません。

けれど空白がひとつ埋まると、そこに置いていた判定が要らなくなる。

人が自分の足で立ち直していくのは、そこからです。

今夜、していただきたいこと

長くなりました。

持ち帰っていただきたいのは、ひとつだけです。

この一年で自分を責めた言葉を、ひとつ思い出してください。

それは、確かめた事実でしたか。

それとも、分からない空白を埋めるために、自分で作った言葉だったでしょうか。

その違いに気づけた方から、静かに変わっていきます。

夜は、迷いが濃くなる時間です。

けれど、本音が一番出てくる時間でもあります。

今夜は、ゆっくり休んでください。

夜の使い イツキ